食事や環境中の物質に対して免疫が過剰に反応することによって生じる皮膚炎です。病態としては人の花粉症とだいたい同じですが、動物では花粉による鼻炎はあまり報告がなく、花粉や食事によるアレルギーでもなぜか皮膚に症状が出ることが多いです。

原因物質としてはハウスダスト、花粉、食事などがあり、複数の物質が原因となることもあります。

症状は痒みを伴う皮膚炎です。顔面、鼡径部、下腹部、足先などに発症し、外耳炎も起こしやすくなります。原因となる物質によって症状に季節性がみられる場合もあります。

治療としては食事療法、シャンプー療法、薬物療法などが挙げられます。
食事やシャンプーだけで大幅に改善がみられることもありますし、薬物治療が必要となることもあります。
一般的に使われている薬剤には抗菌剤、抗ヒスタミン剤、インターフェロン製剤、免疫抑制剤、ステロイド剤などがあります。
ステロイド剤は最も効果が強くて比較的廉価なためによく使われますが、長期に投与する場合は副作用の心配が出てきます。できれば他の治療法を併用することによって量を減らすか、なるべく使わないことが望ましいと言えます。

ステロイド剤を使わないと痒みが治まらないこともありますし、費用や手間の問題もありますので、どこまで治療するのが正しいとは言えませんが、それぞれの治療法のメリット・デメリットを理解して選択していくのがよいと思います。