・潜在精巣、停留睾丸、陰睾などと呼称される遺伝性の病気です。
・「片側または両側の精巣が、正常な位置(陰嚢内)ではなく別の場所(お腹の中または鼠径部皮下)に存在する」という病態です。
・犬の潜在精巣を放置すると、高確率で腫瘍化します。腫瘍化する前に摘出してしまえば問題は生じませんので、若いうちに必ず去勢手術を行うようにしてください。
・猫の潜在精巣は腫瘍化する確率は高くはありませんが、放置すると発情は持続します。去勢手術を行うかどうかの判断は、一般的な場合と同様かと思います。
・「犬の潜在精巣は多くみられ、猫の潜在精巣は稀」と言われてはいますが、最近は猫の潜在精巣がとても増えているような気がします(当院だけかもしれませんが)。
・犬の潜在精巣は、「触診で鼠径部皮下にあるかどうかを確認し、触知できなければお腹の中」といった感じで概ね容易に見つかります。
・猫の潜在精巣は、皮下に存在しても触知できない場合が多々あります。見つけるのが難しいです。
・当院では、最近は超音波検査で確認後に手術を行うようにしております。確認できなければ手術は行いません。