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症例紹介
2017/09/21
症例:猫の肝生検

 若齢猫の避妊手術を行うために血液検査をしたところ、肝酵素値の上昇が認められました。手術を延期し、強肝剤をしばらく内服した後に再度検査を行いましたが、改善は認められませんでした。ちなみに症状はありませんでした。

 飼い主さんと相談し、避妊手術と同時に肝生検を行いました。

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 検査結果は、”肝細胞の軽度の変性”でした。大きな問題はないとのことでしたので、無治療で経過観察としました。

 慢性の肝疾患の診断には肝生検が必要です。血液検査や超音波検査では確定診断まではできません。どのような炎症が起きているのか、腫瘍が存在するのか、などによって治療法も変わってきます。今回のように生検の結果無治療とする場合もあります。

 肝生検の方法は開腹手術か腹腔鏡手術かのどちらかです。

 通常、わざわざ肝生検のために開腹するのはためらわれますが、今回のようにどうせ避妊手術で開腹するのなら同時に行ってみるのもいいのではないかと思います。手術と病理検査代で2~3万円ぐらいは高くなりますが、必要と判断した場合は勧めています。

 避妊手術などの予定がない動物で肝生検が必要な場合は、基本的に二次病院での腹腔鏡手術を勧めております。腹腔鏡手術は高額ですが、動物の負担を考えればそのほうがいいだろうと思います。

 無症状で肝酵素の値だけが高い場合、まずは強肝剤やサプリメントを投与したり食事を見直したりして後日再検査を行います。改善していれば問題ありませんが、改善していなければ追加の検査や治療を検討します。強肝剤は強い薬ではありませんので、肝臓に重大な疾患がある場合は強肝剤だけでは治らないと考えてもらったほうがいいです。

 肝疾患の治療としては、ステロイドを使うかどうかが分かれ目となります。ステロイドを使わないと良くならない症例もいますし、使うと悪化する症例もいます。その判断に生検が必要となります。ステロイドを使えば良くなるのに使わなかったせいで不可逆的に進行して死亡するケースもあります。

 慢性肝疾患に関しては、症状がなければ無治療で大丈夫ということはありません。進行してから症状が出てきますが、そこから治療しようとしても手遅れとなってしまいます。進行したら元には戻せませんので、そうなる前に治療を始める必要があります。幸い血液検査での検出がしやすいので、運良く早めに発見できた場合は検査や治療を考えていただいたほうがいいかと思います。ただ、症状がないうちはいくら説明しても聞く耳を持たれない傾向もあります。これは当院の客層と私の演技不足も関係しているのでしょう。治療などする気はないという方は後悔しないでしょうからいいのですが、手遅れになったら後悔するかもしれないと思う方は早めの検査治療をお考えいただければと思います。

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